「子どもは欲しい。でも、治療に100万円は出せない」——結婚してから初めて聞くには、重すぎる話です。
100万円はここでの仮の予算です。大切なのは金額の大小だけではありません。子どもを望むか、授からなかったら治療するか、仕事とお金の負担をどう分けるか。相手と確かめないまま、結婚生活を始めてよいのかという問題です。
札幌で40代・50代の婚活を考える女性へ。年齢への不安を抱えたまま交際を急ぐ前に、確認しておきたいことがあります。Re:Start Sapporoでは、子ども・お金・これからの暮らしを話し合えないまま、結婚を決めるべきではないと考えています。
この記事では、札幌の医療機関の料金例と、結婚前に使える質問を具体的に示します。医療・制度の確認日:2026年9月16日。
40代・50代の婚活は、子どもの希望を曖昧にしない
「子どもが欲しい」と「治療をしてでも望む」は同じ答えではありません。「できなければ二人で暮らしたい」と「子どものいない結婚は考えられない」も、大きな違いです。女性だけの課題にせず、男性にも自分の希望と負担の引き受け方を言葉にしてもらう必要があります。
出産を希望する方、迷っている方、希望しない方では、相手選びの前提が変わります。初対面で検査結果などの詳しい個人情報を求める必要はありません。まず「これから子どもを持つことをどう考えていますか」と、希望の方向を確かめてください。
年齢だけで個人の妊娠の可否は判断できません。一方、治療の保険には年齢条件があります。医師への相談と、相手との話し合いを、結婚が決まるまで先送りしないことが大切です。
40歳と43歳は、体外受精の保険で何が変わる?
こども家庭庁の案内では、体外受精・顕微授精の保険適用は、治療開始時の女性の年齢が43歳未満であることが条件です。初めての胚移植の治療計画を作成した日の年齢が40歳未満なら1子ごとに胚移植6回まで、40歳以上43歳未満なら3回までとされています。
これは採卵の回数上限や、妊娠できる年齢の境界を示す数字ではありません。一般不妊治療に同じ年齢・回数制限があるわけでもありません。ご自身への適用は医療機関で確認してください。
「来年考えよう」の1年が、制度上の選択肢にも関わる場合があります。50代で婚活する方も、相手が将来の出産を当然の前提にしていないかを確認する必要があります。できると約束することも、希望しない治療を受けると約束することも、結婚の条件にすべきではありません。
札幌の不妊治療費の例|1回28万6,000円、3回なら85万8,000円
金山生殖医療クリニックの自費診療料金表には、採卵11万円、精子媒精・調整6万6,000円、培養6万6,000円、新鮮胚移植4万4,000円、合計28万6,000円(税込)とあります。
この4項目を毎回行うと仮定すれば、28万6,000円×3回=85万8,000円です。顕微授精技術料5万5,000円を毎回加えるなら、合計102万3,000円になります。
これは一つの医療機関の掲載料金からの計算で、平均費用や治療の推奨回数ではありません。診察・検査・薬剤・麻酔・凍結などは別途必要になり、治療内容によって総額は変わります。保険適用の場合は負担の仕組みも異なります。「3回で妊娠できる」という意味ではありません。
出典:金山生殖医療クリニック|自費診療の費用。保険で受ける場合は、同院の保険診療料金も確認してください。
「治療を頑張ろう」だけでは、支払いの合意にはなりません。例えば一方は100万円まで考え、もう一方は30万円までと考えていれば、予算の差は70万円です。これは仮の例ですが、結婚前に確認できる差です。
治療費だけでなく、休業・通院で家計はいくら変わる?
ここからは医療機関の料金ではなく、家計を話し合うための仮の計算です。
通院交通費:1回1,000円×月4回×6か月=2万4,000円。
勤務調整による手取り減:月3万円×6か月=18万円。
合計:20万4,000円。
仮に助成などを差し引いた医療費の自己負担が30万円なら、家計への影響は合わせて50万4,000円です。有給休暇で収入が減らない方、通院回数が異なる方なら計算は変わります。
「治療費は半分ずつ」でも、片方だけ収入が減り、家事も続けるなら、負担は半分とは限りません。医療費・交通費・減収・家事の4つを別々に書くと、何を分担するかが見えてきます。保険診療の高額療養費や自治体の助成は条件を確認し、受け取れると決まっていない金額を先に差し引かないようにしましょう。
結婚前に話す5項目|そのまま使える質問
① 子どもの希望
「子どもを望んでいる? 授からなかった場合、二人で暮らす将来も考えられる?」
② 治療を受ける意思
「検査や治療について、今どこまで考えている? 受けたくないことや不安なことはある?」
③ 生活を守る予算
「生活費と緊急時のお金を残したうえで、二人でいくら用意できる? 追加費用が出たときは、その都度相談しよう」
④ 仕事と家事の分担
「急な通院になったら仕事をどう調整する? 収入が減る期間の生活費と家事はどう分ける?」
⑤ 見直す時期と中止する自由
「医師の説明を聞いたあと、費用や体の負担を一緒に見直そう。つらくなったら休む、やめるという話もできる?」
初めから同じ答えでなくても構いません。大事なのは、違いを聞いて調整できることです。結婚前の合意は、将来も治療を続ける約束ではありません。気持ちや体調が変わったときに、合意を見直せる関係が必要です。
「そんな話は結婚してから」「お金の話をするなんて」と繰り返し避けられるなら、結婚の日程を先に決めず、話し合えるかを確かめるべきだと私たちは考えます。
再婚・子どものいる婚活では、住まいと家計も先に確認する
離婚歴を消す必要はありません。これから一緒に暮らすために必要な前提を、適切な段階で伝えることが大切です。子どもがいる方は、子どもの気持ちと生活の安定を優先しながら、住まい、学校、養育費、面会交流、今後の教育費などを整理しましょう。
家計は年収だけで比べず、毎月使えるお金で確認します。例えば手取り25万円から住居費8万円、養育費4万円、返済2万円を引くと残りは11万円です。これは仮の例で、食費・光熱費などもここから支払います。同じ年収でも、結婚後に使える金額は違います。
不妊治療への考え方や負担をめぐるすれ違いを経験し、離婚後にご相談・ご入会される方もいます。これは当相談所で伺う経験であり、不妊による離婚の割合を示す統計ではありません。妊娠しなかった人に責任がある、という話でもありません。
取り戻せないのは、確認しないまま過ぎた時間です。交際・結婚生活が3年、その後に生活を整える期間が1年なら、合計4年になります。これは平均ではなく、先送りを考えるための仮の例です。過去の人生すべてが無駄という意味ではありません。これからの時間を大切にするために、話しづらい問題ほど結婚前に扱いたいのです。
結婚相談所では、言いづらい話を進める準備ができる
写真とプロフィールは出会いの入口です。その先では、子どもの希望やお金の話を、いつ、どう伝えるかが重要になります。Re:Start Sapporoでは、相手に求める条件だけでなく、自分の希望、譲れない点、迷っている点を整理して、交際中の相談につなげます。
相談所への入会で、結婚や妊娠、離婚の回避を保証できるわけではありません。それでも「聞くのが怖いから何も確認できない」という状態を一人で抱えず、担当者と伝え方を考えられることは、相談所を利用する理由になります。
無料相談では、①結婚を考える時期、②子どもについての希望、③婚活に使える予算をお聞かせください。未定の項目は未定のままで構いません。どんな相手と、何を確認しながら進めたいかを一緒に整理します。
この記事を書いた人

茂野 健(Kenny.S)
Re:Start Sapporo 婚活カウンセラー
札幌の婚活市場、地域の生活感、写真とプロフィールの見せ方、そして相談者の気持ちの揺れを一緒に整理しながら、その方に合う婚活の進め方を考えています。







